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第3号 ナミビア・オワンボの人々の暮らし #2

オムシーヤの食事

マハング(Mahangu)と呼ばれる穀物がここの暮らしの主食。食事はマハングに始まり、マハングに終わるという感じ

オシウィーラ(Oshiwiila): マハングの粉と水を混ぜて、直火で焼いたパンのようなもの
オシボボ(Oshimbombo) :マハングの粉に水を混ぜて、炊いたもの、英語ではポリッジ(Porridge)という
エカカ(ekaka):干した野生のほうれん草をを煮付けた料理

オシクンドゥ(Oshikundu) :マハングの粉と水を混ぜ、少し発酵させたような飲物。濁り酒に似た味がして、なかなかおいしい
オマロブ(Omarovu) :ソルガムという植物の赤い実を挽いて水で溶いた飲物

チキンや牛などのたんぱく質はぜいたく品。お祝いなどの時に食べることが出来る。
二日目の晩、 私たちを歓迎ディナーでさっきまで庭を走っていた地鶏が調理された。
放し飼い地鶏のプリプリ感は今までに味わったこともない食感だった。

肉は屋台の肉屋(大きな肉が天井からぶらさがっている)か、自分の家畜を食べる。スーパーでラップされた肉を買うのは村でジェニファーただ一人とか。

ちなみに食べるときは手で食べるのだが、食べ物を持つのは必ず右手。左手はタブーだそうな。


オシウィーラ

左からオシボボ、チキン、エカカ

オシクンドゥ

直火を囲んで外で食べる

オムシーヤの暮らし

ここでの暮らしはほぼ自給自足に近い昔ながらの生活。
首都ウインドホックに出稼ぎに出ている人も多い。またエイズの影響もあり、孤児も少なくないので、同じ家系の人だけが一つ屋根の下に住むというわけではないようである。
お世話になっていたホストファミリーの人間関係も結局、全てを理解することが出来なかった・・・。

雨期に成長する家の周りの畑で育てたマハングを保存し、一年を通して食べる。
鶏、牛、ブタ、羊などは家の庭で飼っているが、特に牛は縦横無尽に村中を歩き回っている。
牛たちの顔を見れば、その牛が誰の牛かわかるそうな・・・。

私たちのホストファミリーの家は村の中でも最先端。 電気はあるし、水も庭に蛇口がひとつ。庭にはキッチン(というよりかはいろり)とリビングがある。電気はきているのに料理をするときに電気は使っていない。シンプルな料理なのであまり明かりは必要ないし、出来具合を見たいときは火のついた薪をかざしてみる。

同じく庭にあるリビングは昔は男性しか入れず、男性は食事ができるのをここで待ち、女性はキッチンで料理してここに運んでくることだけが許されていたそうだ。今はそのしきたりは守られていないようだが、メメ・ウゥシクは拓が料理を運ぶのを手伝おうとすると、「男なんだから座ってなさい!」といわんばかりにリビングに座らせ、嬉しそうに昔はそういう慣習があったということを教えてくれた。

電気、水道、ガスもない家がほとんどで、村のはずれにあ る井戸まで水タンクをロバの背中に乗せて、水を汲みに行く。
村長の息子ベンジャミンの家にお邪魔したときは、真っ暗な部屋の中を慣れた手つきでマッチを探し、ロウソクをつけてくれた。
時計もほとんど持っている人はいないので、腕を伸ばして掲げ、「太陽がこの高さにある頃に・・・」と話をする人も多い。


マハングの穂

ソルガムをたたき、実を落とす
メメ・ウシィク

ブタのエサやり


キッチンですいかの種油づくり

ちょっと気になるオムシーヤの環境問題:
村にはごみ収集も焼却炉もないので、生ゴミはにわとりやブタの餌にし、その他のゴミは料理をつくるためのたき火で燃やす。

缶や瓶の飲み物はあくまで贅沢品で、私たちのホストファミリーは普段全く飲んでいなかったが、メイン通りのバーでは売っている。
燃えないゴミは、壁の材料になったりしていることもあるが、そのあたりに放置されている場合もある・・・
そりゃあ、もともとの暮らしには缶も瓶もなく、そんなゴミでるはずもなかったのだから、処理方法がないのは当たり前である。

また、洗濯は庭で大きな洗面器を使ってするが、汚水はそのまま地面に流してしまう。非常に乾燥していて、地面は砂なのですぐに乾いてしまい、見かけ上はあまり問題ないようだが、地面に浸み込んでいるはずの汚水・・・ そのうち影響が出てくるのではないだろうか。

そもそも先進国が容器やら洗剤やらを持ち込んで売っているのに、使用後の処理について責任を放棄しているところからこのような問題が起きてくると私たちは考える。
南部アフリカでも、都市部では改善されてきてはいるゴミ問題、オムシーヤ村にも早い段階で何かしら手が打たれることを祈る。

薪も昔は家のそばで集めたが、今では車に乗って取りにいくとのこと。全てが昔のままで良いというわけではないようだ。


瓶でつくった壁


庭で洗濯

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