ホーム > 美ら地球の歩き方 > アクティビティレポート> サケを獲るクマ観察 @ アナンクリーク

サケを獲るクマ観察 @ アナンクリーク

東南アラスカの小さな町ランゲル。そこからボートで1時間強のAnan Creekでは、7、8月サケが産卵するため遡上してくる。そしてそのサケ目当てにクマや白頭ワシが集まる。以前はブラックベアしかいなかったが、今はブラウンベアも現れる。2種類のクマがひとつのテリトリーにいるのは世界でも珍しいそうだ。
私たちは、サケをとるクマ見たさに、ランゲルでフェリーを降り、Anan Creekヘ向かうことにした。

 

8:45-10:00
小さなボートに6人乗り込んで出発。ボートは寒いかと思って厚着をしていったが、東南アラスカでは珍しく晴れで、しかもボートはフードがしてあ るので、寒くはなかった。Anan Creekまで1時間強。ガイドは休む間もなくいろいろと解説してくれた。
10:30-14:30
Anan Creekに到着。あ たりにはアザラシも一匹優雅に泳いでいた。ここにボートをおいて、ハーフマイルのトレイルを歩く。食べ物は持ち込み禁止、飲み物は水のみ。トレイルの入り口にフォレストレンジャーがいて、注意事項を一通り教えてくれたあ と、「今はけっこういるよ」と教えてくれる。わくわく。トレイルには、クマがひっかいたあ とのある木や、クマの糞がたくさん落ちていて、ここは本当に人間はよそ者だと感じさせる。
5分ほどいって視界がひらけたところで、川の中に早速クマの姿が!
が、ガイドはあまり気にしていないので、きっと観察台についたらすごいのだろうと気を落ち着かせる。
観察台のちょい手前でガイドが川を指差す。よくよくみるとサケがうようよいて、川が黒くみえる。すごい!これだけサケがいればそりゃクマや白頭ワシもよってくるなぁ。
あれこれ解説をうけながら20分ほどで観察台に到着。観察台は2段階に分かれていて、川に近い下のテラスは5人しか入れない予約制。レンジャーが持っているリストに名前を書けば、その時間(30分間)は下のテラスに降りられる。
観察台の下にはちょうど小さな滝があ って、Anan Creekを遡上するサケたちが一生懸命滝を越えようと跳ねているのがみえる。ただこの日は水量が多く、水面に出てくるサケはちょっとだけ。水量が少ない日はもっとぴょんぴょん飛んでいるらしい。(よって写真はあ まりうまくとれず)
ブラウンベアを発見。まだ子供なのか、川でサケをとろうとバシャバシャやっているが、なかなかとれない。かなりかわいい。
人間の歩くトレイルを歩いてくるブラウンベア。このあ と観察台にかなり近づいてきて、一番近くにいたのが私。レンジャーに「ゆっくり後にさがって」といわれてじわじわ後ずさりしたら、森へ消えていった。距離は5Mあ るかないか。生まれて初めてこんなに間近でクマを見た。
ブラウンベアの後に現れたブラックベア。この日は小さいブラックベア2匹と大人2匹がかわるがわる来ていた。やはり小さいクマはまだサケをとるのが下手でなかなかとれない。とれないうちにさすがに寒くなるのか水からあ がって、ブルブルっとやっている。
サケをしとめたクマは、そこでは食べず、川からあ がって、森の中の安全なところまでくわえて運んでいき、そこで食べるようだ。クマがどこで食べるかを白頭ワシはよく見ていて、クマが食べおわると残りを白頭ワシがたいらげる。よくできている。
せっかく獲ったのに、他のクマとばったり会ってしまい、あ わててサケを落としてしまうクマも。何時間も観察していると力関係がみえる。
また、ブラウンベアとブラックベアは かわるがわる現れるのも面白い。なんとなくブラウンベアの方が強そうだったが、鉢合わせするところは見られなかったのでなんとも。同じブラックベアでもやはり体の大きいほうが優位で、小さいほうは大きいクマを見ると逃げていく。
レンジャーはここに来るクマに名前をつけていて、特徴や写真を添えてスクラップブックにして観察台に置いてあ る。見てみると面白い。
14:30-16:00
クマを満喫し、帰途につく。観察台では水以外飲食禁止のため、ボートにかえるとまずランチ。おなかがいっぱいになって、うとうとしていたらランゲルに到着していた。

 

私たちにとっては、かなり高くついたけれど、素晴らしい体験だった。こんなにクマに近づくことは一生に何回もないだろうから。

Anan Creekのクマ、白頭ワシをもっと見たい方はこちら
クマのビデオを見たい方はこちら(5.4MB)

メモ: Anan Creekはクマ観察には絶好の場所ということで、人が集まるようになったが、ほっておいては環境に悪影響を及ぼす可能性があ ったため、US Forest Serviceが観察台を設置し、一日に60人しか入ることができなくなった。
Anan Creekへ行くには、まずObservatoryに入るためのPermit(10ドル)が必要で、US Forest Serviceのインターネットか、事務所で入手可能。交通手段はボートか飛行機のみなので、チャーターか、ツアーを申し込むしかない。ガイド付きツアーが多く、180-190ドル(Permit込)。ガイドなしの場合は、聞いた限り145ドルというのが一番安かったのだが、二人だけでは催行しないということで×だった。ボートも小さなものばかりなので、予約は早めの方が良いだろう。ちなみにガイドはいなくても大丈夫だと思う。クマを見るだけだから。でも個人でいくならベアスプレーはもっていったほうが良い。
参考までにチャーターボート、ツアー会社をいくつか紹介。US Forest ServiceのページにもPermitを発行している会社が掲載されている。

Transport
Alaska A1 Adventures
907-874-2499
Breakaway Adventures 907-874-2488
Alaska Peak & Sea's 907-874-2454
 
Tour
Alaska Vistas 907-874-3006
Alaska Waters 907-874-2378

 

 

 

 

アクティビティレポートトップへ戻る


ホーム | 美ら地球写真館 | 美ら地球の歩き方 | ちゅらぼし日記
ちゅらぼし長持ち活動 | 旅のファクトブック | 掲示板
お問い合わせ | プライバシーポリシー | 免責事項 | 著作権 とリンクポリシー

Chura-boshi --- the beautiful planet we live

Copyright © 2004-2005 Chura-boshi.com All Rights Reserved